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「アーロンチェア」ヘッドレストがない理由の全て

アーロンチェアはヘッドレストがない理由を公式見解だけではなく、専門的な視点から深堀りします。

ヘッドレストがないからと購入を迷っている人はぜひ参考にしてください。
※新モデル「アーロンチェア リマスタード」についての解説です。

私は、ヘッドレスト付きが理想だと思います。

ヘッドレストがない理由1:ポスチャーフィットで十分だから

ハーマンミラー公式見解としては

「ポスチャーフィット」があればヘッドレストで頭を支える必要はない。

ということです。

人間が立っているときは、背骨のS字カーブで頭をバランス良く支えるようにできています。

猫背と正しい姿勢の骨盤の向き

座っているときは、骨盤がやや後ろに倒れやすく、猫背のように背中を丸めて頭を支えようとします。
頭が前に出るために首や肩が疲労して、ヘッドレストが欲しくなります。

つまり、骨盤が後ろに倒れなければ、背骨はS字カーブを描き、自然に頭を支えます。

骨盤をサポートするのが「ポスチャーフィット」です。

アーロンチェアリマスタードのポスチャーフィット

「ランバーサポート」ではなく「ポスチャーフィット」が付いている

「ポスチャーフィット」は骨盤を立たせるサポートをして、間接的に頭を支える効果があるため、アーロンチェアにヘッドレストがないのです。

ヘッドレストがない理由2:ヘッドレストをフィットさせるのは難しいから

もう1つの公式見解は

ヘッドレストを全ての人に適合するように作ることはできないから。

です。

ヘッドレストは後頭部から首の境目あたりを支えますが、範囲が非常に狭くて、少しでもズレると首を痛める原因になります。

また、ヘッドレストに体を合わせてしまうとチェアに深く座れずに姿勢が悪くなることも多いです。

ヘッドレストがない理由3:耐久性の問題

アーロンチェアは可動パーツも含めて12年間の保証があります。
※座面昇降用のガスシリンダーは2年

ヘッドレストを製造するとなると、この12年保証に耐える設計が必要です。
しかし、全ての人に適合するように可動パーツを使うと耐久性が落ちます。

12年保証で可動ヘッドレストを作るとなるとアーロンチェア本体側の設計も根本から見直す必要があるでしょう。

ハーマンミラーなどの非公式ヘッドレストを専門開発しているAtlasの製品でも3年保証です。

ヘッドレストがない理由4:デザインの問題

ハーマンミラーが最もこだわっているのはデザインです。
機能や耐久性は良さが伝わりにくいため、外見的デザインが良くなければ全く売れません。

アーロンチェアは背面から座面までメッシュ生地を使った世界初のオフィスチェアでした。
メッシュによって軽快なデザインになっていますが、ヘッドレストを付けると重たい印象になります。

ヘッドレストを付けるにはチェア本体も厚くて頑丈なフレームを使う必要があります。
ヘッドレストがないほうが、アーロンチェアのフレームを薄くできるため、デザインは良くなります。

ヘッドレストがない理由5:前傾/直立姿勢をサポートする仕事用チェアだから

アーロンチェアが主にサポートしているのはデスクワークのときの「前傾姿勢」「直立姿勢」です。
前傾/直立姿勢では、体で頭を支えるのでヘッドレストはいらないです。

「後傾姿勢」でも傾く角度が小さければヘッドレストはいらないです。
大きく傾けるほどヘッドレストは必要になります。

オフィスチェアにヘッドレストはいらない?

常に正しい姿勢で座っている前提なら、オフィスチェアにヘッドレストはいらないです。
姿勢の悩みが少なく、前傾/直立姿勢が多い人にはアーロンチェアはオススメです。
サイズが選べるので、女性や小柄な人にもオススメです。

しかし、

  • 姿勢が悪い
  • 姿勢を改善したい

といった姿勢の悩みからオフィスチェアの購入を検討しているならヘッドレストは必要です。
「前傾姿勢」「直立姿勢」では無意識に首が前に出てしまうからです。

「後傾姿勢」でヘッドレストに軽く頭をもたれさせるだけで、楽になり、正しい姿勢をキープしやすくなります。
首や肩にも優しいです(首を押し付けると危険なので注意してください)。

ヘッドレストがなるべくフィットするように、可動タイプをオススメします。

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