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【専門レビュー 】アーロンチェア「本気で迷う人」へ 真価を解説

高級オフィスチェアの中でも人気の「アーロンチェア リマスタード」の解説レビューです。
デメリットや問題点も含めて、参考にしてください。

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アーロンチェアを買うべきか本気で悩んでいる人のために書きました。

  • 腰が楽
  • 高いから良い
  • 保証が長いから良い
  • 美術館に飾ってるから良い
  • デザインが良い

アーロンチェアのレビューは無数にありますが、ほとんどが上記のように抽象的です。

「結局なにが良いのか」がよく分からないのです。

本記事では、使用経験もふまえて専門的視点から何が優れていて、どんな人に本質的な価値があるかを深掘りし、チェアとしての性能を詳しく評価レビューしていきます。

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■オフィス家具専門店で販売員として5年勤務 ■チェア、デスク、会議系、書庫、特殊家具など 幅広いカテゴリに精通 ■体格:男性 身長173cm 体重60kg オフィス家具を実際に見て触って使って得た経験を元に情報発信しています。

アーロンチェアのメリット

最大のメリットは「フルメッシュ」 +「 前傾~直立対応」

最大のメリットは、フルメッシュで前傾~直立姿勢に適している点です。

フルメッシュのチェアはたくさんあります。
前傾~直立対応のチェアも探せばいくつかあります。

フルメッシュで、さらに前傾~直立対応のオフィスチェアはアーロンチェアだけです。
ここに魅力を感じるなら、まず後悔しないチェアです。

通気性を重視していて、デスクワークを快適にしたい人に向いています。

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「フルメッシュ」「前傾~直立対応」のどちらかだけを求めるなら、他のオフィスチェアがおすすめです。

デメリットを克服した「高強度メッシュ」

メッシュ素材は基本的には、後傾姿勢向けの素材です。
クッションと比べて安定性や支持力が弱いので、体重を分散できずに圧迫されやすいです。

アーロンチェアは、このメッシュのデメリットを克服したオフィスチェアです。

「アーロンチェア リマスタード」は、面の部位ごとに張力を変更した「8Zペリクル」と「ポスチャーフィットSL」によって、さらに安定性を高めました。

高強度のメッシュを使えるからこそ、前傾チルトなどがメリットとして有用になります。

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エルゴヒューマンのメッシュも良いですが、前傾~直立に耐える張りではないです。

前傾作業「前傾チルト」

前傾チルトを使うことで、背骨のS字カーブを維持しやすい
出典:Kagg.jp

アーロンチェアの前傾チルトは角度も十分で、前傾の効果が高いです。

前傾姿勢は以下のような場面で活躍します。

  • イラスト/勉強など書く作業
  • ノートPC
  • 画面に集中しがちなゲーム操作など

前傾チルトがあれば、前傾姿勢でも太ももや腹部の圧迫を抑え、背骨のS字カーブを維持しやすいです。
頭の重さ(約5㎏)が分散されるので肩コリや腰痛の対策にもなります。

また、呼吸しやすくなるので作業に集中しやすいです。

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前傾チルトなどの機能調整はめんどくさいです。
前傾中心の作業でなければ、結局使わない人が多いです。

腰を突かない「ポスチャーフィットSL」

アーロンチェアリマスタードのポスチャーフィット

「ポスチャーフィットSL」は、腰椎と仙骨(背骨の根本)を別々のパッドで支えます。
縦に広範囲に支えることで、背面メッシュの弱点であるサポートの弱さを克服しました。

背面メッシュのランバーサポートは腰が圧迫されて痛くなりやすいですが、縦に支えるので痛くないです。

長時間の作業でも腰の負担が少なくなります。

アーロンチェアの形状も合わせて姿勢矯正に近い効果があるので、姿勢を維持するのが苦手な人にもおすすめです。

女性も選びやすい「3サイズ展開」

アーロンチェアのAサイズ、Bサイズ、Cサイズが並ぶ

A・B・Cの3サイズを展開することで、小柄な人から大柄な人まで幅広い体格にフィットします。

日本人では、女性はAサイズ、男性はBサイズが合いやすいです。

小柄な人は高級チェアの選択肢が限られる中、アーロンチェアのAサイズが選びやすいのは嬉しいポイント。

サイズを分けることで、可動パーツの使用を最低限にできるので耐久性の高さにもつながります。

隠れた最上位リクライニング「ハーモニックチルト2」

最上位のリクライニング機能です。
リクライニング時に座面がスライドするので、足が浮きにくく、最小限の力で自然に姿勢変更できます。

初代アーロンチェア クラシックでは「ハーモニックチルト」でした。
リマスタードでは、動作が滑らかになり改良されました。

同じ姿勢を続けると体の一部に負担がかかり、疲れやすいです。
姿勢を手軽に変えられるのは大きなメリットです。

デスクワークをサポートできる「3Dアームレスト」

  • 上下昇降
  • 左右角度調整:内側のみ
  • 前後スライド

10万円以上のオフィスチェアでは、標準的なアームレスト調整です。

アームレストを調整できることで、デスク作業時に肘を支えてくれます。
腱鞘炎防止になり、疲れにくいです。

アームレストは背面に付いているので、支柱が邪魔にならないのも良い点です。

アーロンチェアの「デザイン」は「見た目」だけじゃない

アーロンチェアで一般的に評価が高いのが「デザイン」です。

アーロンチェアは、世界初のフルメッシュオフィスチェアとして高く評価されています。
その「デザイン」は、単純な「見た目の良さ」ではなく、「機能性」が評価されています。

アーロンチェアは「機能美」

アーロンチェアの見た目の良さは「機能美」であり、装飾をなくして機能を追求した結果の美しさです。
アーロンチェアの「見た目」が良いと思うとき、本質的な性能価値を感じるはずです。

  • フルメッシュ:通気性が良くて快適に座れそう
  • 横に広い背もたれ:肩までしっかりサポートしてくれそう
  • ブラック系の太いフレーム:丈夫で長持ちしそう
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表面的な「見た目」は好みで評価が別れます。
「機能性」は誰にとってもメリットです。

世界で30年以上も愛される「ブランド性」

  • 世界初のフルメッシュオフィスチェア
  • 30年以上のロングセラー
  • 世界のトップ企業が採用し続けている
  • 国際デザイン賞・専門誌による評価
  • ニューヨークの美術館「MoMA」で永久収蔵
  • 日本のドラマ、映画、マンガの作中で多数採用

アーロンチェアはブランド性が高く、人気なので、標準以上の性能が保証されています。
情報量も多いので、検討しやすいです。

世界的に人気のオフィスチェアを持っていると「座りたくなる」「仕事したくなる」ので、仕事効率化につながるという声も多いです。

SNSや動画配信で、デスク環境が映る場合はブランド性のメリットは特に大きいです。

しかし、ブランドイメージが先行しすぎている点に注意してください。
アーロンチェアはデメリットも多いので「高額で人気だから、万能なんだろう」という気持ちで選ぶと後悔します。

アーロンチェアの性質をよく理解して、後悔しないオフィスチェア選びにしましょう!

アーロンチェアのデメリット

高額でコスパが悪い

アーロンチェアは、他のオフィスチェアと比較すると、どう考えても値段が高いです。

仕事効率化だけを考えると明らかにコスパは悪いです。

アーロンチェアが高い理由は「フルメッシュ」+「前傾~直立対応」を実現しているからです。
本来柔軟性が高いメッシュで安定性を高めたため、単純にコストがかかっています。

安定性の低いメッシュ座面

メッシュはクッションよりも安定性が低いです。

座面がメッシュだと耐圧が1点に集中しやすく、体のバランスが崩れやすいです。
良い姿勢をキープできないということです。

ただし、アーロンチェアの場合はメッシュチェアの中では張りが強く安定しやすいです。
「アーロンチェア リマスタード」に改良されてから、メッシュの強弱がゾーン分けされていて安定性がさらに向上しています。
背面メッシュは「ポスチャーフィットSL」によって腰のサポートが背クッションのチェアと同等レベルに改良されました。

安定性重視ならクッションタイプが良いですが、フルメッシュの通気性や透明感のあるデザインが好みならアーロンチェアはおすすめです。

座面の奥行き調整ができない

アーロンチェアは座面奥行きの調整機能がありません。
オフィスチェアで最も重要なサイズが座面の奥行きです。

座面の奥行きが長すぎると膝裏に当たって、脚の痺れが発生して座れません。
脚が痺れると、無意識に脚を組んだり、あぐら座りになって疲れやすくなります。

アーロンチェアは調整機能を少なくして耐久性を上げ、ABCの3サイズ展開で適合性を上げています。

サイズによって座面奥行きも違います。

アーロンチェア サイズ
(リマスタード)
座面奥行き
Aサイズ442mm
Bサイズ462mm
Cサイズ502mm

これからアーロンチェアを検討する人は、適当なイスに座った状態で膝裏から背もたれに当たる部分までの長さを測って、サイズ選びの参考にしてみてください。

3サイズの選び方が分かりにくい

A・B・Cの3サイズ展開は適合性を高めますが、「どれが自分に合うのか分からない」という問題を生みます。

特に身長160cm前後・175cm前後のユーザーは「A or Bサイズ」になるため迷うことが多く、サイズを間違えると不快感につながります。

優先順位は以下の通りです。

  1. 身長
  2. 脚の長さ
  3. 肩幅
  4. 座り心地

詳しくは以下の記事で解説しています。
実際のユーザーレビューも多数まとめているので、ぜひ参考にしてください。

リクライニング角度を固定できない

アーロンチェアは、リクライニングの固定ができません。
最大角度の固定はできます。

  • リクライニング最大角度の固定:できる
    →リクライニングが傾く最大角度を3段階で変えられる
  • リクライニングの固定:できない
    →体重をかけない状態で背もたれの角度を完全固定できない

リクライニングの固定ができないと、多少でも体重をかけなければ後傾できないため、リラックス用途では使いにくいです。

最大角度固定はできるが固定できない仕様は、海外オフィスチェアでは一般的です。

固定できない理由は、
角度を完全に固定してしまうと姿勢が変更しずらいからです。
デスクワークではこまめに姿勢を変えたほうが疲れにくいです。

デメリットとして感じやすいのは、体重50㎏未満の軽い人です。
リクライニングでより力を入れる必要があるので後傾姿勢がとりにくくなります。

リクライニング角度が狭い

アーロンチェアのリクライニング角度は狭いと言われています。

フルメッシュチェアの「エルゴヒューマン」と比較すると2倍ほどの差があります。

チェアリクライニング角度
アーロンチェア
リマスタード
26度
エルゴヒューマン プロ251度
コンテッサセコンダ26度
シルフィー23度
セイルチェア推定30度

しかし、上の表の通り、アーロンチェアのリクライニング角度はオフィスチェアの中では標準レベルです。

アーロンチェアは、デスクワーク用のオフィスチェアなので大きくリクライニングする機能は不要です。
もちろん、リクライニング角度が大きいほうが良いですが、可動域を大きくするほどに耐久性が下がります。

フルメッシュでリラックス用途を重視するならエルゴヒューマンがおすすめです。

  • デスクワーク用のフルメッシュチェアが欲しい → アーロンチェア
  • リラックス用のフルメッシュチェアが欲しい → エルゴヒューマンなど
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考え事、ちょっとした休憩、ぐらいならアーロンチェアのリクライニングは十分な角度です。

アーロンチェアは、ヘッドレストがないから悩みが増える

アーロンチェアはヘッドレストがなく、オプションでも用意されていません。

「 頭部のサポートができない」という、単純な問題ではなく、

  • ヘッドレストがないのに高額
  • ヘッドレストが必要になったときに後悔しそう

という悩みのタネになっています。

アーロンチェアにヘッドレストがない理由

アーロンチェアにヘッドレストがない理由は様々ですが、簡単にまとめると

デスクワークには必要ないから

です。

ヘッドレストを使うのは基本的にはリクライニングを倒してリラックスするときです。
アーロンチェアは前傾~直立姿勢のサポートがコンセプトなので、ヘッドレストは不要ということです。

アーロンチェアにもヘッドレストが必要です!

アーロンチェアを販売するハーマンミラー社は「ヘッドレストはいらない!」と主張しています。

しかし私は、

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ヘッドレストは必要です!

と自信を持って主張します。

ヘッドレストが必要な理由

  • ヘッドレストがないことで、用途の違うチェアを買ってしまうから
  • ヘッドレストがあれば、正しい姿勢のガイドにもなる
  • ヘッドレストがあれば、後傾姿勢をとりやすく疲れにくい
  • 保証期間12年の間にチェアの用途は変わる

「フルメッシュ」+「前傾~直立対応」のオフィスチェアはアーロンチェアだけです。
ヘッドレストの有無で、これを選べなくなるのは致命的です。

ヘッドレストを理由にリラックス向きの「エルゴヒューマン」を買う人も多いです。
目的がデスクワークなら「エルゴヒューマン」は選択ミスです。

アーロンチェアは耐久性が高く、長持ちします。
10年後にリラックス用途として使うようになれば、ヘッドレストが欲しくなります。

純正レベルのヘッドレストを後付けできる

アーロンチェアには、非公式の後付けできるヘッドレストがいくつかあります。

その中でも「Atlas」のヘッドレストが非常におすすめです。

  • ヘッドレストとしての機能が最高レベルで適合しやすい
  • アーロンチェア専用で安全に使用できる
  • アーロンチェアに完璧に合わせたデザイン

純正レベルのヘッドレストで、アーロンチェアがより使いやすくなります。

12年保証は「審査が厳しい」

アーロンチェアの12年保証はメリットとしてよく紹介されますが、保証申請の審査が厳しいです。
一般的な保証のように「とりあえず交換」という対応は期待できません。

そもそも設計上で12年間は壊れない前提なので、保証サービスを利用する機会は原則ゼロです。

12保証は、12年間壊れない耐久性の高さの裏付けとして考えてください。

メリット/デメリット まとめ

メリット

  • フルメッシュ + 前傾~直立対応
  • 高強度メッシュ
  • 3サイズ展開
  • 前傾チルト
  • ポスチャーフィットSL
  • ハーモニックチルト2
  • 3Dアームレスト
  • デザイン
  • ブランド性

デメリット

  • 高額でコスパが悪い
  • 安定性の低いメッシュ座面
  • 座面の奥行き調整ができない
  • 調整幅が狭い
  • 3サイズの選び方が分かりにくい
  • リクライニング角度を固定できない
  • リクライニング角度が狭い
  • ヘッドレストがない
  • 12年保証は「審査が厳しい」

アーロンチェアがおすすめな人

アーロンチェアは万人向けのオフィスチェアではなく、特殊な性能のオフィスチェアです。

以下に多く当てはまるならアーロンチェアを検討して良いでしょう。
上の項目ほど重要です。

  • フルメッシュのチェアを探している
  • 前傾~直立姿勢でデスクワークに使う
  • 1日8時間以上座る
  • 安心して長く座れるチェアが良い
  • 姿勢を改善したい
  • アーロンチェアのデザインが好き
  • ステータス性、ブランド性を重視する
  • 低身長、高身長

アーロンチェアの最大のメリットは「フルメッシュ」+「前傾~直立対応」です。
これはオフィスチェアの中でも唯一の性能です。

メッシュのメリットである「通気性」や「透明感のあるデザイン」に価値を感じるなら、アーロンチェアのおすすめ度は高いです。

デスクワーク前提で、メッシュチェアを探しているならアーロンチェアが最適です。
高度な技術で、メッシュチェアでありながら前傾~直立姿勢も安定します。
大きくリクライニングしてリラックスはできませんが、後傾姿勢でのデスクワークも可能です。

動画配信やSNSでデスク周りが映る人、来客が多い人には「ブランド性」の価値が高いです。

「フルメッシュ」+「前傾~直立対応」に価値を感じるなら買って間違いないです。

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周囲の評価も大事ですが、自分に合うオフィスチェアを選ぶことが最も重要です。

Q&A

Q.
「リマスタード」「クラシック」とは?
A.

「リマスタード」とは、アーロンチェアの新モデルであり第2世代にあたります。
「クラシック」とは、アーロンチェアの初代モデルのことで廃盤になっています。

改良された「リマスタード」のほうがおすすめです。

Q.
アーロンチェアは、ホコリがたまりやすい理由は?
A.

アーロンチェアは、メッシュ座面なので静電気が発生しやすく、座面裏にホコリを集めやすいです。

また、座面裏のパーツがブラックで統一されているのでホコリが目立ちやすいです。

Q.
アーロンチェアって重いんじゃない?
A.

サイズBで19㎏です。

10万円以上のオフィスチェアの中では軽い部類です。
家具としては重いです。

ヘッドレストなどのオプションがないので軽いです。
リマスタードはカーボンファイバーを使うなど軽量化も意識しています。

オフィスチェアは体重を支えるので重いパーツを使わないと、すぐ壊れます。
重いことはデメリットではなくメリットです。

オフィス家具メーカーのオフィスチェアを初めての人には慣れない重さなので、搬入方法などには注意すると良いでしょう。

アーロンチェアを安く買う方法

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アーロンチェアのヘッドレストは後付けできる

アーロンチェアは純正ヘッドレストがありません。
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